これからのSEOはYMYLとE-A-Tに注目する

 



2020/10/14

一昔と違いSEOに近道のない時代となりました。

昔はSEOといえば、内部施策でテキストを埋め込んだりHTMLのタグを適切に構築しつつ、外部リンクなどを増やしてページランクを上げていく、みたいな感じで割とわかりやすい方法がありました。

長年検索エンジンのアルゴリズムとSEOの手法との関係は、Webサイト側が上位に上がる方法を模索し「この方法が上がりそうだぞ」と対策を取っていくと、検索エンジン側で「あまりユーザーにとって良くないサイトが上に来ているようだ」と大きく見直しされてしまう、ということの繰り返しでした。

もちろん、今後も同じようなことは繰り返されると思いますが、現在のアルゴリズムは、大きく「YMYL」と「E-A-T」がキーワードとなります。

YMYLとは

YMYLは、Your Money or Your Life の頭文字を取ったものです。

Googleのガイドラインによると、

いくつかのタイプのページやトピックは、潜在的にその人の将来の幸福、健康、経済的安定性、または安全性に影響を与える可能性があります。
このようなページを「Your Money or Your Life」ページ、またはYMYLと呼んでいます。

低品質のYMYLページは、潜在的に人の幸福、健康、経済的安定性、安全性に悪影響を及ぼす可能性があるため、当社はYMYLページのページ品質評価基準を非常に高く設定しています。

つまり、人のお金や人生に関わるような情報を発信するWebページに関しては、Googleによる評価基準が非常に高くなっています。
例としては、医療や美容関連、政治や法律、投資などのカテゴリが当てはまります。

評価基準が高くなると何が起こるかと言うと、信頼できる情報発信元のページが高い評価を受けて検索上位になりやすく、信頼できない情報元のページが順位が下がるということになります。

具体的には、政府機関やメーカー企業などのいわゆる公式サイトが優位になります。

では、公式以外のサイトは作っても意味がないのか、検索エンジンに拾ってもらう方法は無いのかというと、今度はE-A-Tという基準が出てきます。

E-A-Tとは

E-A-Tは、Expertise, Authoritativeness, and Trustworthiness の頭文字で、それぞれ、専門性、権威性、信頼性という意味です。

ページの品質評価の最初のステップは、ページの真の目的を理解することであることを忘れないでください。
ウェブサイトやページには、いくつかのユーザーを助けることを目的としていないページや、潜在的に拡散する可能性のあるページなど、ある種の有益な目的のために作成されたページを含みます。
憎悪、危害、誤報、誤魔化し、ユーザーを欺くようなページは、最低評価を受けるべきです。
有益な目的を持つ他のすべてのページについて、専門知識の量、権威性、信頼性(E-A-T)はとても重要です。

つまり、以下のような「E-A-T」の高さを評価されることになります。

・記事の作成者の専門性。
・記事の作成者、記事自体、ウェブサイトの権威性。
・記事の作成者、記事自体、ウェブサイトの信頼性。

E.専門性

専門性は、記事を書いた人が、その分野の専門家かどうかを評価されます。

何処の誰が書いたのか分からない記事では、専門性を評価することは難しいので、記事の執筆者がその分野の専門家であることが分かるようにすることが求められます。

前述のYMYL分野では、正式な専門家の証明が望まれますが、それ以外のカジュアルな分野(レストランの口コミなど)では、経験量なども評価されるようです。

A.権威性

権威性は、記事を書いた人、及び記事自体、ウェブサイト全体に権威(影響力と言い換えても良いかもしれません)があるかどうかを評価されます。

記事を書いた人個人に関しては、その人のSNSでの活動などを含めてどれほど影響力のある人物かを評価されます。
記事自体やウェブサイト全体の評価のイメージとしては、昔の外部リンクを更に厳しく精査した情報と思ってもらえれば良いでしょう。

T.信頼性

信頼性は、記事を書いた人、及び記事自体、ウェブサイト全体が信用できるかどうかを評価されます。

記事を書いた人が、客観的に信頼できるかどうか。

実際にどの部分が評価されるか詳しくはわかりませんが、実名で活動している、実際に論文を出していたり、講演を開いたりしている記録があるかどうかも評価される可能性があります。

記事の信頼度は、その情報が信頼できるソース・根拠に基づいているかどうか、
サイト全体の信頼性としては、運営者が明確であったり、個人情報の取り扱いの明記、SSL対応かどうかなど、広い範囲で信頼性をチェックされます。

まとめ

既に多くのサイトで解説されているので、当記事では詳しい説明はひとまず割愛させていただきますが、現在の検索エンジンは旧来よりも更に高度な判定をしているようです。

安易に○○をすれば検索順位が上がる、というような近道があるものではなく、地道に広い範囲で権威性を高め(ブランディングに近いかもしれません)、専門性のあるコンテンツを作り、信頼できる情報を発信していくことが大切です。

そうすれば、今後も極端に順位が下がることのない、地盤の強いWebサイトを作っていくことができるでしょう。