ポータルサイトブログサーバー?ドメイン?ポータルサイトに必要なWeb環境

 



2018/2/09

ポータルサイトを作り運営するためには、適したWeb環境が必要です。
これまでサイトを作って公開したことがあれば、知識と経験である程度の目安は立ちますが、初めての場合は右も左もわからず悩むところだと思います。
今回は、必要なWeb環境について説明しましょう。

必要なWeb環境

以前の記事「ポータルサイト制作の基礎知識」でも少し触れましたが、ポータルサイトを公開するには以下のデータ・環境が必要になります。

  1. ポータルサイトのデータ一式
  2. サーバー
  3. ドメイン

ポータルサイトのデータ一式は、開発して作成するものなので、今回はサーバーとドメインについて書いていきます。

ポータルサイトに適したサーバー環境


サーバーは、あらかじめ開発環境と本番環境を揃えて、公開時に問題が発生しないようにするのが理想的なので、ポータルサイトの開発中に用意するのが一般的です。
ですが、ポータルサイトと言っても種類は幅広くあります。

ポータルサイトとは?種類とコンテンツの特徴

基本的には、どのくらいのデータ量を取り扱い、どのくらいのアクセス数が見込めるかを想定する必要があります。
サーバーのCPUやメモリなどはもちろん、リージョンや価格なども含めて多くの要素を総合して判断する必要がありますが、まずは大まかに、どのようなサイトにどの規模のサーバーが必要なのかの目安をご紹介します。

小~中規模ポータルサイト

共用サーバー(レンタルサーバーやVPS)
ポータルサイトと言っても、小規模ポータルサイトであれば、一般的なWebサイトと必要な環境はほとんど変わらないので、通常はレンタルサーバーで十分です。
例外として、開発するシステムがレンタルサーバーでは制限があって実現できない場合や、今後規模が大きくなることを見込んでいる場合は、VPSなどのroot権限を持ったサーバーを選択します。
VPSの場合は、サーバーの環境を自分で設定する必要があるため、サーバー構築の知識が必要になります。
他のサーバーに比べて低価格で使うことができるため、イニシャルコストとランニングコストを抑えることができます。
最近では無料でSSLを利用できるレンタルサーバーも増えてきているため、その場合SSLを導入する費用も抑えられます。

大規模ポータルサイト

専用サーバー
ポータルサイトの規模が大きい場合、数万件以上のデータを取り扱う場合や、同時アクセス数が数百を超える場合は、専用サーバーが必要になってきます。
ページを表示するのにプログラムでいくつもの処理が動くので、その程度に応じてサーバーへの負荷が変わってきます。ポータルサイトの仕組みによって、扱えるデータ数や同時アクセス数などの量は違ってくるので、実際にどの程度の量をさばけるかはやってみないとわからない部分もあります。
同時アクセス数が重要で、同じ日間PV数のサイトでも、1日の中で満遍なくアクセスされるサイトより、特定の時間に集中してアクセスされるサイトの方が、高いスペックを要求されます。

超大規模ポータルサイト

クラウドサービス
Yahoo!、食べログ、Youtubeなどの超大規模ポータルサイトの場合には、以前は専用サーバーを並列でつないで運用をしていましたが、現在ではクラウドサービスを使うのが一般的でしょう。
まず1台のマシンでは処理をしきれないほどのトラフィック(一定時間内に転送されるデータ量)が発生する場合は、サーバーの性能(CPUやメモリ)を上げるよりも、クラウドなど並列処理できる環境にするほうが比較的低コストで高い効果が見込めます。

アクセス数の急上昇が予測できるポータルサイト

クラウドサービス
例外として、普段は大したアクセス数はないものの、テレビで商品やサービスが紹介されるなど、ある条件でアクセス数が急上昇することが見込まれるECサイトや予約サイトなどの場合も、クラウドサービスが適しているかもしれません。
ただしレンタルサーバーなどに比べると割高になるので、普段のアクセス数や毎月のサーバー費用、アクセスが急上昇した際の効果と機会損失など、バランスをみて決めることが必要です。

ポータルサイトに適したドメインとは


ポータルサイトに限ったことではありませんが、ドメインを取るにあたり押さえておくといいポイントをお伝えします。

ドメイン取得にあたり押さえておくべき5つのポイント

早く取ること

ドメインは世界中でただ一つのあなただけのものになります。
逆に言えば、既に他の人が使っているドメインはとることができません。
「気に入ったドメインを思いついたのに、既に誰かに取られていて他の案にするしかなかった」ということはよくあります。
滅多にありませんが、まだ空いているからと思って1か月後に見たら取られていた、なんてこともあります。
また、ドメインは1年以上使われている方がSEOに強いと言われています。
1年以上運用されているドメインはそれだけで信頼性があるとGoogleなど検索エンジンに有利に働きます。
逆に運用して数か月のドメインは評価が下がる可能性があるようなので、新規公開する予定の場合はできるだけ早くドメインを取得しておくと良いでしょう。
(検索エンジンのアルゴリズムは日々変わるので、将来的にも当てはまる保証はありませんが。)
ちなみに上記の期間は、ドメインが検索エンジンにインデックスされてからの期間ですので、ドメインを取得しただけではカウントされません。取得したら作成中でもいいので早めにページを公開しておくと良いと思います。

覚えやすいこと

ドメインは基本的には小文字の英字と数字になります。(日本語ドメインというものもありますが、デメリットも多いので使用する場合には注意しましょう)
すると日本人の私たちからすると、覚えにくく入力しづらいものになりやすいです。
そこでできるだけわかりやすくするために、日本人なら誰でも知っているような簡単な英単語やローマ字を組み合わせて作成すると覚えやすくなります。
覚えてもらえればリピート時にサイトが見つからなくてユーザーを逃してしまうこともなくなります。

文字数が短いこと

こちらも「覚えやすいこと」と共通しますが、ドメインは短い方がわかりやすくて良いです。
3文字以上63文字以下の文字列を自由に付けられますが、短いドメインは人気も高く.comでは3文字のドメインはすべて取られているという話も聞きます。
単に短ければいいというわけでもないので、「覚えやすいこと」「サイトと合っていること」とバランスを取ってドメインを選ぶのが良いでしょう。

サイトと合っていること

ドメインは通常、サイト名(サービス名や会社名)に合ったものをつけるのが一般的です。
価格コム(kakaku.com)などサイト名とそろっていることで、覚えやすくもなります。
逆に価格コムが(nedan.net)というドメインだったら、おそらく多くの人が混乱してしまうでしょう。
(おすすめしませんが)仮に「アクセルメディアのホームページ制作のためのポータルサイト」のような長いサイト名をつける場合は、ドメインを(axel-web-portal.com)のように、サイト名とかけ離れない程度に程よく省略しながら付けるのが良いと思います。
特別な理由がない限りはできるだけサイト名とドメインは合わせることをおすすめします。

紛らわしい他のサイトがないこと

完全に防げるものでありませんが、他に紛らわしいサイトがある場合、入力間違いで別のサイトに行ってしまうこともあるので、あらかじめ打ち間違えやすい文字もチェックしておくといいでしょう。
単語のスペルが違っていても登録はできてしまいますが、明確な理由がない場合は混乱のもとです。
portal.com portals.com potal.com どれも似たような雰囲気ですが、一文字違うだけで別のサイトに飛んでしまうので、競合他社や怪しげなサイトがないか注意しましょう。
以上、サーバー・ドメインの環境について、ポータルサイトを作る際に参考になれば幸いです。