Googleアナリティクス4への対応

 



2021/2/05

Googleアナリティクスの新バージョンがリリースされたので、主な改善内容を紹介します。

旧バージョンの限界

Googleアナリティクスの旧バージョンまでは、「ページ」を基本単位としてデータを収集する方式でした。

しかし、Webを利用する方法が多様化している昨今では「ページ」という単位では限界が出てきました。

例えばポータルサイトの内容をアプリとしても提供した場合、アプリでは ページの一部のみが変化したり、1コンテンツを複数画面に分割したりするため、「ページ」という単位の計測では難しくなります。

また、Webとアプリの両方を提供している場合、同じユーザーでもそれぞれの端末で違うユーザーとして計測されてしまっていました。

加えて、GDPRの対応として、Cookieに依存しないように計測する技術が導入されています。

新バージョンの特徴

Webとアプリが統合

以前はWebとアプリで分かれていましたが、新バージョンではこれらが統合されました。

「ページ」から「イベント」へ

これまで計測の基本単位が「ページ」でしたが、「イベント」ベースに変更になりました。

例えば 「クリックした」 「スクロールした」などと並列に、ページビューも「ページを表示した」というイベントとして計測されます。

レポート画面の刷新

文言などがわかりやすく変更され、より必要な画面を優先したように思います。

また、前述の「イベント」への変更やクロスデバイス化に伴い分析結果も変更になっています。

BigQueryとの連携が可能に

以前は別オプションでしたが、BigQueryとの連携が無料でできるようです。

APIやGAEを使った独自の分析をするツールができるかもしれません。

新バージョンへの移行方法

現在、旧バージョンを使用している場合は、新サイトとして新たに設定を作成します。

https://support.google.com/analytics/answer/9304153

Googleアナリティクスの「管理」メニューから任意のアカウントを選択し、「プロパティ」を新規作成します。

おそらく、すでにデフォルトで「 Google アナリティクス 4 プロパティ」を作成するようになっていると思いますので、サイトの情報を入力します。

新バージョンの計測タグは、Googleタグマネージャーを利用するようになっているため、すでに Google タグマネージャーを使っている場合はそのまま利用できます。

Googleタグマネージャーを使っていない場合は、新たに「 グローバル サイトタグ (gtag.js) 」が表示されますので、それを貼り付けます。

WordPressであれば以下のGoogle公式プラグインで設定するのが楽かもしれません。

Site Kit by Google
https://ja.wordpress.org/plugins/google-site-kit/


クロスプラットフォーム時代のいま、プライバシーに配慮しつつユーザーの追跡を行う必要があります。

Googleアナリティクス4はそこを解決するツールとして、ポータルサイト運営などに、より欠かせないものとなりそうです。